「日本でも行ったことのない県があるのに外国なんか」。ずっとそう考えていた。それが急に外国へ行きたくなった。もっとも、かなり前の話だが。
そこで思いついたのが、アジア青年の船。ところが、家庭内審査が厳しかった。連れ合いの「私は乳飲み子を抱えて路頭に迷うのですか」の一言で、なす術なく断念。
次は青年団の訪中。幸い団長が再々相談に来る。これよ、これよ。ところが仕事の都合でまたもやおじゃん。
そして、町の海外派遣の資格基準が25歳から35歳未満に引き上げられたのを知った。その時、32歳。よし、大丈夫。今までのてつを踏まぬように、作戦を練った。職場の上司の理解は得られそう。
問題は家庭内審査。近所にお住まいで、今も色々ご指導いただいている牧場主のW松さんが講演に来られていて、講演後の雑談のなかで「ワシはメキシコへ行く3日前に『今度の出張はちょっと長いぞ』と言うたぜ」とアドバイスをくれた。そうか、その手があった。よ~し。 (つづく)