築55年を過ぎた家に住んでいる。もはや古民家だろう。
田舎の昔の家は通夜やお客を自宅ですることを想定して作っている。我が家も小さいながら、襖を開けると8畳と6畳を合わせた部屋ができる。その上に廊下に畳を敷くと、プラス4畳。
そんな使い方をしたのは、今年十七回忌だった祖母の通夜を自宅でした時が直近だ。
その廊下に敷くための畳を蔵に入れていたが、ネズミにやられたようだ。諦めて倉庫に運んでいた。
倉庫も整理したいので、畳を処分することに。ただ、これは燃えるごみの袋には入りそうにない。
車庫の壁に立てかけて、分解することにした。カッターで闇雲に糸を切っていく。何とか畳表と縁(へり)を取り外す。
後は全て藁。昔の物だもの芯材など入っていない。それもしっかりと糸で固定している。ここでも糸を切りながら分解していく。取り外した藁はキャリに入れて、みかん畑に運ぶ。
そしてみかんの木の下に敷き込む。肥料代わりにもなるし、雑草を抑える効果もあるだろう。一石二鳥三鳥。
時々気が向いた時にするだけなので、1枚の畳を分解し、藁を処分するのに10日以上かかってしまった。出来ることはできるだけ自分でするというのが、スローライフだから。