時間潰しで立ち寄った本屋で「里山資本主義」という本を買った。
マネー資本主義の対極に里山資本主義というのを位置付けている。
象徴的な部分を引用する。
「里山資本主義」とはお金の循環がすべてを解決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこうという考え方だ。お金が乏しくなっても水と食料と燃料が手に入り続ける仕組み、いわば安心安全のネットワークを、予め用意しておこうという実践だ。勘違いしないで欲しいのだが、江戸時代以前の農村のような自給自足の暮らしに現代人の生活を戻せ、という主義主張ではない。お金を媒介として複雑な分業を行っているこの経済社会に背を向けろという訳でもない。
大都市圏民であっても、ほんの数世代前までは、四季折々の風に吹かれながら、土に触れ、流れに手を浸し、木を切り、火をおこして暮らしていたのだ。
実際問題、里山で暮らす高齢者の日々は、穏やかな充足に満ちている。遠い都会で生まれているあれこれの策動や対立や空騒ぎには嫌なものを感じつつも、毎日上り来る陽の光の恵みと、四季折々に訪れる花鳥風月に美しさと、ゆっくり土から育つ実りに支えられて、地味だが不安の少ない日々を送っている。
なぜそういうことになるのか。それは、身近ににあるものから水と食料と燃料の相当部分をまかなえているという安心感があるからだ。お金を持って自然と対峙する自分ではなく、自然の循環の中で生かされている自分であることを、肌で知っている充足感があるからだ。
同窓会で会った県議さんはこの本で21世紀のエネルギー革命の先進地として紹介されている岡山県真庭市に視察に行ったらしい。
この本で紹介された理論や現状に対する批判もかなりあるようだ。
ま、私がめざそうとしている、あるいは1年半後からより進めようとしている自給自足的
スローライフは案外悪くないのかも知れない。そんな感じがしてきた。
また一つバイブル的な本が増えた。