再度、伊達博物館へ。チケットを購入のときに、「館長さんはいらっしゃいますか?」「今、休憩で外出しています」。
残念。
それでも初めてのお連れ合い様と一緒に見て回る。特に「伊達政宗甲冑倚像」の後ろをしっかりと見る。この像の後ろが見られることはもうないだろうから。
あれこれと、知ったかぶりで説明をする。
2階へ上がって歴代藩主の肖像画をみていると、1階から聞き覚えのある声。そして人だかり。
館長さんが説明している。これを聞き逃してなるものか。
人だかりが団体なのかも知れないが、遠慮せずにそっと紛れ込む。
宇和島へ「伊達政宗甲冑倚像」を貸し出すかどうかで4時間も会議をしたという話。こんな話が聞きたいのだ。
「冑倚像黒漆五枚胴具足が並んで見られるのは今回のここだけです。仙台に行っても見られません」。「ここをみんな簡単に通り過ぎるんですが、この二つは狩野探幽が描いたものです」。
「国指定重要文化財は文化庁の指導で年間
90日60日しか展示できないのです」。知らなかった。宇和島伊達文化保存会蔵の「豊臣秀吉画像」はここへ来たら何時でも見られると思っていたが、そうではないようだ。
小田原参陣の折の政宗の書状の説明をしながら、大河ドラマ「独眼流政宗」のエピソードの紹介も。このあたりは、学芸員さんでは聞けない話だと思う。館長さんの真骨頂。
実は私は伊達政宗関連は全て大河ドラマなのだ。北大路欣也と岩下志麻の両親の元に生まれたのが渡辺謙。正室は桜田淳子。側室で秀宗の生母は秋吉久美子。家臣に三浦友和、西郷輝彦、いかりや長介。五郎八姫が沢口靖子。松平忠輝が真田広之。
そうよ。そうよ。秀吉は勝新やったんよ。思い出した。
遠慮をしながら聞くつもりが、「三日月の前立が左が長いのは何故だか分かりますか?」。知らなかった。で、ふと思いついた。つい手を上げて「刀を使うため」と言ってしまった。正解だった。
館長さんは所用があるらしく、ギリギリまで説明をしていただき、出かけていった。
私もお連れ合い様も館長さんの話が聞けて、大満足。